観光・レジャー施設の業界研究【概要・動向】

観光産業は関連する領域を拡げ、日本経済を支える市場に成長してきました。

さらなる観光需要の拡大を実現することで、地域活性化、地域経済への貢献が期待されていましたが、新型コロナウイルスの影響で大きな打撃を受けています。

転職・就職で押さえておきたい観光業界の概要と動向についてご紹介します。

観光・レジャー施設
まとめ

観光・レジャー施設

観光産業では、旅行者のニーズに合わせて、さまざまなサービスを提供しています。

旅行会社のパッケージ商品には特定の観光・レジャー施設をテーマにしたものが多くあります。

観光・レジャー施設のパッケージ商品は宿泊プランで独自色を打ち出しています。

レジャー施設には、テーマパークや遊園地、動物園、水族館などがあり、市場を拡大してきましたが、新型コロナウイルスの感染拡大による入場制限、訪日外国人客の激減などの影響を受けました。

入場制限は緩和され、回復傾向にありますが、安全確保と収益の両立が課題となっています。

旅行業
宿泊業
運輸業（鉄道、船舶、航空運輸等）
土産品業
観光地の飲食業
娯楽・スポーツ施設業（映画館、テーマパーク、遊園地、ゴルフ場、スポーツセンター等）
教育・文化施設業（博物館、美術館、動物園、水族館、展望台等）
警備業（施設警備、イベント警備）
観光公共施設　など

テーマパーク・遊園地

東京ディズニーリゾートとユニバーサル・スタジオ・ジャパンが国内の2大テーマパークです。

国内のテーマパーク・遊園地は、最悪期は脱しましたが、入園者数をある程度制限して、客単価を上げるなど、長期的な成長を目指すことになりそうです。

東京ディズニーリゾート（オリエンタルランド）

東京ディズニーランドと東京ディズニーシー。

入園者数制限の緩和や新エリアの開業で増収増益を目指しています。

設立：1960年7月11日
本社：千葉県
従業員数：9,094人
平均年齢：39歳

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン（ユー・エス・ジェイ）

大阪市のテーマパーク。

任天堂ゲームの世界観をテーマした新エリアがオープンしました。

本社：大阪府
従業員数：9,929人
平均年齢：37歳

東京ドームシティアトラクションズ（東京ドーム）

遊園地、複合型商業施設、多目的ドームなど。

三井不動産が東京ドームを子会社化しました。

設立：1936年12月25日
本社：東京都
従業員数：852人

ハウステンボス

長崎県佐世保市にヨーロッパの街並みを再現したテーマパーク。

開業：1992年3月25日
本社：長崎県
従業員数：1,238人

ナガシマリゾート（長島観光開発）

三重県の遊園地やプール、温泉などを備えた総合リゾート。

設立：1963年12月7日
本社：三重県

富士急ハイランド（富士急行）

山梨県のレジャー施設。

絶叫系アトラクションが人気です。

設立：1926年9月18日
本社：山梨県

サンリオピューロランド（サンリオエンターテイメント）

東京都多摩市の屋内テーマパーク。

ハローキティなどのキャラクターが人気です。

設立：2009年7月1日
本社：東京都
従業員数：621人
平均年齢：45歳

よみうりランド

東京都稲城市の遊園地。

アトラクションのほか、夏にはプールも営業しています。

設立：1949年9月24日
本社：東京都
従業員数：156人
平均年齢：43歳

スパリゾートハワイアンズ（常磐興産）

福島県の大型レジャー施設。

プールや温泉、ゴルフ、ホテルもあります。

設立：1944年3月31日
本社：福島県
従業員数：680人

主要レジャー施設

西武園ゆうえんち（西武HD）：埼玉県の遊園地
レゴランド・ジャパン（レゴランド・ジャパン・リゾート）：名古屋のテーマパーク
志摩スペイン村（近鉄レジャーサービス）：三重県のレジャー施設

動物園・水族館

水族館はエンターテインメント施設として注目され、施設のリニューアルが行われています。

動物園・水族館は、慎重な対応は継続しながら、入園者数を増やすことを目指しています。

沖縄美ら海水族館（沖縄美ら島財団）

日本最大級の水族館。

沖縄本島の観光名所になっています。

横浜・八景島シーパラダイス（横浜八景島）

水族館のほか、遊園地やホテルなどを併設した総合レジャー施設。

設立：1990年2月1日
所在地：神奈川県
従業員数：235人

動物園

上野動物園（東京）
東山動植物園（愛知）
旭山動物園（北海道）

水族館

名古屋港水族館（愛知）
新江ノ島水族館（神奈川）
サンシャイン水族館（東京）

タワー・展望台

タワー・展望台は、重要な観光資源となっています。

タワー

東武タワースカイツリー（東京）
東京タワー（東京）
通天閣（大阪）

温泉温浴施設

日帰り入浴施設は、健康志向の高まりを受けて堅調に成長してきました。

娯楽施設を併設するなど多様なニーズの取り込みを図っています。

日帰り入浴施設

大江戸温泉物語ホテルズ＆リゾーツ
おふろの王様（東京建物リゾート）
極楽湯
万葉の湯

テーマパークの収入高

順位	企業名	収入高（百万円）
1	オリエンタルランド	275,728
2	富士急行	35,083
3	よみうりランド	23,000
4	西武ホールディングス	21,360
5	長島観光開発	15,853
6	ハウステンボス	11,440
7	横浜八景島	7,719
8	グリーンランドリゾート	5,754
9	アワーズ	5,253
10	泉陽興業	5,008

日帰り入浴施設の収入高

順位	企業名	収入高（百万円）
1	大江戸温泉物語ホテルズ＆リゾーツ	19,166
2	東京建物リゾート	13,986
3	万葉倶楽部	9,000
4	ビーバーレコード	6,979
5	時之栖	6,000
6	常磐興産	5,069
7	創裕	3,220
8	セントラル都市開発	3,000
9	亀井工業ホールディングス	2,845
参考	極楽湯（21/3）	7,801

（帝国データバンク『業界動向2023-Ⅰ』より）

観光業界の採用市場

新型コロナウイルスの感染拡大により来場者が大幅に減少し、大きなダメージを受けました。

不透明感は残っていることから、人件費など採用市場への影響は避けられません。

訪日外国人観光客の回復とともに、採用市場も段階的に回復すると見られます。

観光にかかわるサービスでは、ガイドや接客のスキルが求められます。

またインバウンド需要に対応するための語学力も外すことができなくなっています。

レジャー・娯楽業の給与

区分	20～24歳	25～29歳	41.9歳 (平均)
所定内労働時間	162時間	163時間	165時間
残業	5時間	5時間	5時間
月収	216,900円	237,300円	287,900円
年間賞与等	195,600円	340,600円	473,300円
年収	2,798,400円	3,188,200円	3,928,100円