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社会人になってから歯科衛生士になるには【20代・第二新卒】-再就職に

歯科衛生士は女性に人気の資格です。

求人は常に多く、一生続けられる仕事です。

高齢化が進むなか、歯科衛生士に求められる役割は多様化しています。

歯科衛生士の資格を取得するには、歯科衛生士養成施設で3年以上学び、必要な科目を修了して卒業したあと、歯科衛生士の国家試験に合格する必要があります。

資格のいらない歯科助手から国家資格を目指す人や、社会人を経て歯科衛生士を目指すなどさまざまなケースが増えています。

歯科衛生士の資格

歯科衛生士の仕事

歯科衛生士には、大きく分けて「歯科予防処置」「歯科診療補助」「歯科保健指導」の役割があります。

歯科予防処置

人が歯を失う原因の90%が「むし歯」と「歯周病」です。

この二つを歯科の二大疾患といいます。

歯・口腔の疾患を予防する処置として、「フッ化物塗布」等の薬物塗布、歯垢(プラーク)や歯石など、口腔内の汚れを専門的に除去する「機械的歯面清掃」など、予防的な医療技術があります。

歯科衛生士は、このような歯科予防処置の専門家です。

歯科診療補助

歯科衛生士は歯科医師の診療を補助するとともに、歯科医師の指示を受けて歯科治療の一部を担当します。

歯科診療補助の範囲は多岐にわたり、歯科診療を円滑に行うために大切な役割を果たしています。

また、コミュニケ-ションに配慮し、信頼関係にもとづく歯科医療にも、歯科衛生士の役割が期待されています。

歯科保健指導

むし歯や歯周病は治療よりも予防が大切で、セルフケアを実行するための専門的な指導が不可欠です。

歯磨き指導を中心とした歯口清掃法の指導はもちろん、寝たきりや要介護者などに対する訪問口腔ケアも重視されるようになっています。

さらに、食べ物の食べ方や噛み方を通した食育支援、咀嚼や飲み込み力を強くする摂食・嚥下機能訓練も新たな歯科保健指導の分野として注目されています。

歯科衛生士の資格を取るには

歯科衛生士になるルート

歯科衛生士の資格を取るためには、歯科衛生士養成施設で学び、歯科衛生士国家試験に合格する必要があります。

歯科衛生士養成施設に入学する

高等学校を卒業して、歯科衛生士養成施設(専門学校、短期大学、大学)で歯科衛生士として求められる知識や技術を修得します。

歯科衛生士国家試験に合格する

歯科衛生士養成施設を卒業すると、歯科衛生士国家試験の受験資格を得ることができます。

養成施設を卒業しても、歯科衛生士として働くためには、国家試験に合格しなければなりません。

歯科衛生士の資格を取得する

国家試験に合格すると、歯科衛生士名簿に登録して、歯科衛生士免許証が与えられます。

歯科衛生士養成施設の種類

歯科衛生士の養成施設には、国公立の大学、短期大学、専門学校と私立の大学、短期学校、専門学校があります。

歯科衛生士養成施設で圧倒的に多いのは私立の専門学校で、全体の8割を占めています。

養成施設のなかには、少数ですが夜間部を設けている学校もあります。

授業だけでなく、夕方以降の臨床実習を選択できるなど配慮されていますので、働きながら通学することもできます。

専門学校

歯科衛生士になるために必要な科目を集中的に学びます。

3年間で専門的な知識と技術を身につける実践的なプログラムが中心です。

4年制大学・短期大学

歯科衛生士の専門科目以外も幅広く学び、応用力を身につけます。

歯学部のある大学や歯学部附属の短期大学などでは、設備の整った大学附属の病院や歯科診療所で実習を行うことができます。

歯科衛生士養成施設の選び方

国公立の養成校は数も定員も少ないため、難易度が高めです。

短期大学や公立専門学校の場合は国語・英語など1~2科目の試験と面接、私立専門学校では学科試験がない学校も多く、適性検査と面接を実施する学校などがあります。

多くの養成施設では、一般入試のほかに、推薦入試を実施しています。

学費は国公立の方が安いですが、公立専門学校は全国で数校しかありません。

学費以外に初年度の入学金のほか、教科書代や実習用器具、ユニフォームなども必要になります。

一般入試の試験科目の例

  • 国公立大学:大学入学共通テスト
  • 短期大学:国語・英語から1科目選択 + 面接
  • 専門学校:書類選考や作文 + 面接 など

一般入試以外の種類

歯科衛生士養成施設の情報収集

自分に合った養成施設を見つけるためには、情報収集が重要です。

全国の大学、短期大学、専門学校など幅広い学校が掲載されている情報サイトでは、資格や所在地など希望の条件で学校を検索して、資料請求、願書請求、オープンキャンパス予約が簡単にできます。

学校の特徴や詳細、出願・入試情報、学費・奨学金情報など学校選びに役立つ情報がまとめて収集できて便利です。

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歯科衛生士養成施設のカリキュラム

歯科衛生士養成施設のカリキュラムは法令によって定められています。

どの学校を選んでも歯科衛生士になるために必要な科目を学べるようになっています。

現場で行う臨床・臨地実習では歯科衛生士の実際の業務を学びます。

病院や歯科診療所など歯科医療の現場で行う「臨床実習」と、地域保健活動の場で行う「臨地実習」があります。

基礎分野

  • 科学的思考の基盤
  • 人間と生活

専門基礎分野

  • 人体(歯・口腔を除く)の構造と機能
  • 歯・口腔の構造と機能
  • 疾病の成り立ち及び回復過程の促進
  • 歯・口腔の健康と予防に関わる人間と社会の仕組み

専門分野

  • 歯科衛生士概論
  • 歯科予防処置論
  • 歯科診療補助論
  • 臨床歯科医学
  • 歯科保健指導論
  • 臨地実習(臨床実習を含む)

選択必修分野

医療、福祉、介護などの分野を連携して、幅広い領域で活躍できる歯科衛生士育成の教育内容が反映されています。

歯科衛生士の国家試験

歯科衛生士国家試験の概要

歯科衛生士国家試験は年1回、3月に実施されます。

試験の実施要項は試験前年に官報で公示されます。

歯科衛生士は国家試験に合格しなければなれませんが、合格率は95%前後と高く、養成施設のカリキュラムをしっかり学べば合格できるレベルといえます。

受験資格

  1. 文部科学大臣の指定した歯科衛生士学校を卒業した人
  2. 都道府県知事の指定した歯科衛生士養成所を卒業した人
  3. 外国の歯科衛生士学校を卒業し、又は外国において歯科衛生士免許を得た人で、厚生労働大臣が前2号に掲げる人と同等以上の知識及び技能を有すると認めた人

試験日

年1回(3月)

試験地

北海道、宮城、東京、新潟、愛知、大阪、広島、香川、福岡、沖縄

試験内容

  1. 人体(歯・口腔を除く)の構造と機能
  2. 歯・口腔の構造と機能
  3. 疾病の成り立ち及び回復過程の促進
  4. 歯・口腔の健康と予防に関わる人間と社会の仕組み
  5. 歯科衛生士概論
  6. 臨床歯科医学
  7. 歯科予防処置論
  8. 歯科保健指導論並びに歯科診療補助論

合格率

95%程度

問い合わせ

一般財団法人 歯科医療振興財団

まとめ

歯科衛生士の求人は常に多く、就職に困ることはほとんどない状況です。

今後も安定したニーズが見込まれています。

ライフスタイルに合わせてさまざまな働き方ができ、平均年収は女性の平均年収より高めの水準です。

やる気があれば、キャリアチェンジしても長く続けていける環境が整った資格といえるでしょう。

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【参考】
・厚生労働省ウェブサイト
・公益社団法人 日本歯科衛生士会ウェブサイト

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