マンションは住宅のなかでも重要な位置を占めています。
マンション業界の事業は、新築の開発・販売から中古物件の売買仲介、管理、修繕など多岐に渡ります。
マンション分譲会社やマンション管理会社、不動産会社などマンション業界で有利なおすすめ資格をご紹介します。
マンション業界の資格
管理業務主任者
管理業務主任者は、マンション管理業務を担う国家資格です。
マンション管理業者の事務所ごとに設置が義務づけられています。
管理委託契約における重要事項説明や受託業務に関する管理事務報告などを行います。
受験資格
制限なし
試験日
年1回(12月)
試験地
札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡、那覇
試験内容
- 管理事務の委託契約に関すること
- 管理組合の会計の収入および支出の調定ならびに出納に関すること
- 建物および附属設備の維持または修繕に関する企画または実施の調整に関すること
- マンション管理の適正化の推進に関する法律に関すること
- その他、管理事務の実施に関すること
合格率
20%程度
問い合わせ
一般社団法人 マンション管理業協会
転職・就職情報
マンション管理会社や不動産会社などへの転職、就職、キャリアアップなどで有利です。
試験範囲が重なるので、マンション管理士と併せて取得する人も多くいます。
管理業務主任者のテキスト
マンション管理士
マンション管理士は、マンション管理の専門家としての国家資格です。
管理組合の運営、管理規約の改正、大規模修繕工事、区分所有者の相談などを行います。
受験資格
制限なし
※管理業務主任者試験の合格者などは試験の一部免除を申請できます。
試験日
年1回(11月)
試験地
札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡、那覇
試験内容
- マンションの管理に関する法令および実務に関すること
- 管理組合の運営の円滑化に関すること
- マンションの建物および附属施設の構造・設備に関すること
- マンション管理の適正化の推進に関する法律
合格率
10%程度
問い合わせ
公益財団法人 マンション管理センター
転職・就職情報
マンション管理会社だけでなく、分譲や仲介などマンション関連業界や不動産会社、銀行、保険会社などへの転職、就職でも有利になります。
マンション管理士・管理業務主任者のテキスト
賃貸不動産経営管理士
賃貸不動産系計管理士は、賃貸マンションやアパートなど賃貸住宅の管理に関する専門家の資格です。
賃貸住宅管理業務を行ううえで設置が義務づけられている「業務管理者」の要件を満たす国家資格です。
受験資格
制限なし
試験日
年1回(11月)
試験地
全国の35試験地
試験内容
- 管理受託契約に関する事項
- 管理業務として行う賃貸住宅の維持保全に関する事項
- 家賃、敷金、共益費その他金銭の管理に関する事項
- 賃貸住宅の賃貸借に関する事項
- 法に関する事項
- 管理業務その他の賃貸住宅の管理の実務に関する事項
合格率
30%程度
問い合わせ
一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会
転職・就職情報
2021年に民間資格から国家資格に移行し、期待が高い資格といえます。
賃貸不動産管理での重要性が高まっていますので、マンション業界への転職・就職でアピールできます。
賃貸不動産経営管理士のテキスト&一問一答
マンションリフォームマネジャー
マンションリフォームマネジャーは、マンションリフォームのスペシャリストとして認定される資格です。
マンション専有部分のリフォームにおいて、専門知識をもって居住者に付加価値の高いリフォームを企画・提供するための業務推進能力が求められます。
受験資格
制限なし
試験日
年1回(10月)
試験内容
- 計画・基礎知識
- 法規、規約、制度
- マネジメント
- 住戸内各部のリフォーム
- 設備のリフォーム、設計製図試験
問い合わせ
公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター
転職・就職情報
マンション専有部分のリフォーム工事だけでなく、マンション大規模修繕、中古マンションの売買、インテリアデザイン、マンション管理などさまざまな業種に活躍の場が広がっています。
マンションリフォームマネジャーの過去問
マンションリフォームマネジャー試験の過去問題は住宅リフォーム・紛争処理支援センターのウェブサイトで公開されています。
マンション維持修繕技術者
マンション維持修繕技術者は、マンションとその設備の維持・修繕に関して一定水準の知識と技術があると認定される資格です。
受験資格
- 建築に関する課程(大学・短大・高専)を修業し、かつ建築・設備に関する所定の実務経験年数がある人
- 一級・二級建築士、技術士、建築設備士
- 管理業務主任者試験、マンション管理士試験合格者 など
試験日
年1回(9月)
試験内容
- マンションの劣化の概要(一般建築知識含む)
- マンション設備の基礎知識
- 修繕設計業務
- 設備調査診断と判定手法
- 設備修繕設計業務
- 設備工事・修繕の施工管理手法
- マンション修繕に関わる法律等の知識
合格率
30%程度
問い合わせ
一般社団法人 マンション管理業協会
転職・就職情報
マンション管理業界内におけるマンション修繕のスペシャリストとして、キャリアアップに有利です。
マンション維持修繕技術者の過去問題集
宅地建物取引士
宅地建物取引士は、土地や建物の取引を行うために必要な国家資格です。
不動産取引において、物件の法的な説明をして、説明書面と契約書面にサインするのは、宅地建物取引士のみに認められた業務です。
宅建は不動産業界はもちろん一般ビジネスパーソンにとっても、基本的な法律知識が身につく資格として人気です。
受験資格
制限なし
試験日
年1回(10月)
試験内容
- 土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関すること
- 土地及び建物についての権利及び権利の変動に関する法令に関すること
- 土地及び建物についての法令上の制限に関すること
- 宅地及び建物についての税に関する法令に関すること
- 宅地及び建物の需要に関する法令及び実務に関すること
- 宅地及び建物の価格の評定に関すること
- 宅地建物取引業法及び同法の関係法令に関すること
合格率
15%程度
問い合わせ
一般財団法人 不動産適正取引推進機構
転職・就職情報
不動産業界であれば、必携の資格。
不動産に関係する転職や就職では、取得しておいて間違いのない資格といえます。
マンション管理会社などマンション業界でも評価されます。
宅地建物取引士のテキスト
マンション業界の資格を取るには
資格取得の勉強法
マンション業界の資格を取得するには、市販のテキストを使用した独学や資格・通信講座などで勉強する方法があります。
自分の状況やかけられる時間、費用に合わせて最適な方法を選択することが大切です。
独学に不安のある人や効率的に学習を進めたい人には、資格・通信講座を上手に活用することをおすすめします。
資格の取得期間
基礎知識の有無にもよりますが、6ヵ月から1年程度で合格を目指せる資格が多いといえます。
ひとつの資格を取得すると、知識を活かせる他の資格取得にかかる期間は短縮できます。
学習のポイント
マンション管理士と管理業務主任者、宅建士の資格は、試験内容に重なる部分があるため、ダブル取得、トリプル取得を目指せます。
取得すれば業界で確実に評価される国家資格ですので、チャレンジすることをおすすめします。
ステップアップ資格
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)は、ビルなど特定建築物の維持管理を監督するための国家資格です。
知識を幅を広げることができ、キャリアのチャンスも増えるでしょう。
まとめ
マンション業界には新築の開発・販売のほかに、中古の売買、管理、改修など幅広い業務があります。
身につけた専門知識は転職や就職に有利なだけでなく、昇格や昇進においてもプラスになります。
参考:試験実施機関ウェブサイト