広告会社・ネット広告の業界研究


テレビやラジオ、新聞、雑誌、多くのネットメディアは広告収入によって成立しています。

広告業界ではインターネット広告が急成長するなど、環境は大きく変化しています。

新型コロナウイルスの感染拡大は広告業界にとって大きなダメージとなりましたが、インターネット広告は成長を維持することができました。

広告会社の転職・就職で押さえておきたい業界の動向、売上高ランキング、採用市場をご紹介します。

広告会社の最新動向(2022年)

広告業界の市場

広告業界の市場はテレビ、新聞、雑誌、ラジオのマスコミ4媒体とインターネット、プロモーションメディア(屋外や交通、折込み、DM)などで構成されます。

マスコミ媒体は減少傾向ですが、インターネット広告はプラス成長を続け、業界全体を支えています。

モバイル広告市場の成長や動画広告などの広告配信が浸透して急成長しています。

媒体別構成比

  1. インターネット:36.2%
  2. プロモーションメディア:27.2%
  3. テレビ:26.9%
  4. 新聞:6.0%
  5. 雑誌:2.0%
  6. ラジオ:1.7%

(電通「2020年 日本の広告費」より)

大手広告代理店

テレビ広告からインターネット広告へのシフトが進み、広告大手もデジタル領域を強化しています。

電通グループ

国内最大の広告グループ。純粋持ち株会社制に移行し、本格的に海外戦略を進めています。

  • 従業員数:64,533人
  • 平均年齢:46歳

博報堂DYホールディングス

国内2位の広告代理店。博報堂と大広、読売広告社が中心となり設立された持株会社です。海外企業を買収し、事業領域を拡大しています。

  • 従業員数:24,775人
  • 平均年齢:44歳

ADKホールディングス

アニメ事業が強みの広告代理店。他社との連携を進めています。

  • 従業員数:約270人

大広

関西中心に展開する広告代理店。アジア事業にも注力しています。

  • 従業員数:673人

専門広告会社

  • JR東日本企画
  • 東急エージェンシー
  • 読売広告社

インターネット広告

インターネット広告はプラス成長を続けています。これからも勢いは続きそうです。

サイバーエージェント

インターネット系広告会社トップ。ネット広告に加えSNS事業にも強みがあります。

  • 従業員数:5,344人
  • 平均年齢:33歳

デジタルホールディングス(旧オプトホールディングス)

ネット広告専業代理店。ビッグデータ活用支援事業に力を入れています。

  • 従業員数:1,571人
  • 平均年齢:39歳

セプテーニ・ホールディングス

ネット広告事業が主力。ネット販促やコンテンツへと事業を拡大しています。

  • 従業員数:1,227人
  • 平均年齢:31歳

D.A.コンソーシアムホールディングス

博報堂DYホールディングス傘下。インタネット広告の企画・販売を行っています。2018年に上場廃止。

アフィリエイト

成果報酬型の広告です。ユーザーによる購入や申込みなどがあった場合に費用が発生します。

ファンコミュニケーションズ

成果報酬型広告の大手。

  • 従業員数:463人
  • 平均年齢:32歳

バリューコマース

成果報酬型広告とネット通販向け。

  • 従業員数:374人
  • 平均年齢:35歳

広告会社の売上高ランキング

広告代理店

順位企業名売上高(百万円)
1電通グループ939,243
2博報堂639,186
3ADKマーケディング・ソリューションズ231,191
4大広96,268
5ジェイアール東日本企画88,698
6東急エージェンシー85,056
7エヌ・ティ・ティ・アド65,417
8読売広告社53,305
9読売IS49,010
10クオラス35,806
11日本経済廣告社34,161
12日本経済社31,741
参考博報堂DYホールディングス(連結)1,297,947
参考トヨタ・コミック・プロ(20/3)56,000
参考朝日広告社(20/3)40,154

インターネット広告

順位企業名売上高(百万円)
1サイバーエージェント478,566
2デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム165,396
3デジタルホールディングス88,768
4アイレップ77,827
5セプテーニ69,885

(帝国データバンク『業界動向2022-Ⅰ』より)

広告会社の採用市場

広告業界の職種

広告業界には業界特有の業務があり、専門性が重視されます。

営業職

広告主であるクライアントとの交渉窓口になり、社内の部門を調整するのが営業職です。

担当するクライアントは売上高によって1社から複数社の場合があります。

コミュニケーション能力はもちろん、クライアントの情報収集から課題を見つけ、的確に理解する力、方向性の提案や企画を判断する力が求められます。

媒体職

担当する媒体との折衝作業が中心です。営業から聞いているクライアントのオーダーに、どれだけいい条件で、いい枠をメディアから獲得できるかの交渉力が求められます。

いかに最新の情報を引き出すか、どういうターゲットに向いている枠かを見極める必要があり、情報感度の高さが重要になります。

クリエイティブ職

広告制作業務全般ですが、役割によって分かれているのが一般的です。

例えばCMであれば、CMプランナー、アートディレクター、コピーライター、クリエイティブ・ディレクターなどがチームを組んで対応します。

入社時からクリエイティブ職なのではなく、他部門を経験してからクリエイティブ部門に配属される人も多くいます。

マーケティング職

広告戦略を立てて、調査などで裏付けします。数量データを扱うことも多く、数字に強く、論理的に考えることが求められます。

進化するマーケティング理論を常に勉強していく姿勢が大切です。

プロモーション職

キャンペーンの立案からイベント、映像制作まで横断的にこなすのがプロモーション職です。

仕事の領域が広く、企画力、実行力が求められます。あらゆることにアンテナを張って、新しい情報を入手することが大切です。

インタラクティブ職

インターネット関連の業務です。広告におけるインターネットの重要性が増し、新しい手法が求められています。

インターネットに精通していなくても、好きであることが大切です。

広報PR・広告宣伝系の職種に有利なおすすめ資格
広報や宣伝の職種や業種に就くために必須の資格というものはありませんが、関連する資格を取得することで、専門性を証明して、転職を有利に進めることができます。
営業職に有利なおすすめ資格
営業職の転職で重視されるのは資格よりこれまでの営業実績です。それでも、経験が少ない20代や未経験者の転職では、資格も有効なアピール材料になります。

広告業界の求人・転職

大手総合広告代理店も中途採用の枠を第二新卒まで広げています。

特にWeb広告の分野では求人数が伸び続けていて、業界未経験者の採用にも積極的です。

求人ニーズは営業職からプランナーやディレクターなどのクリエイティブ職まで幅広い職種があります。

インターネット広告などデジタル分野の経験者はまだ少ないので、今から実績を積むことで、市場価値を高めることができます。

さらにその先には業界内でキャリアアップする道も広がります。

広告業の給与

区分20~24歳25~29歳40.4歳(平均)
所定内労働時間165時間167時間165時間
残業9時間10時間7時間
月収252,900円290,800円411,400円
年間賞与等274,500円667,000円1,187,400円
年収3,309,300円4,156,600円6,124,200円

(厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」より)

広告業界の転職活動

転職エージェントの転職支援サービスを利用すると、業界や職種に精通したキャリアコンサルタントが転職をサポートしてくれます。

非公開・好条件の求人紹介だけでなく、専任のキャリアコンサルタントによる企業に応じた書類作成や面接対策などのサポートで、選考通過率のアップが期待できます。

キャリアごとの転職支援

まとめ

インターネットをはじめとして新しいメディアが躍進する広告業界。転職のチャンスも増えているといえます。

組織より個の専門性、役割が大きい業界です。新しいことにチャレンジする姿勢、考え方が求められます。

働き方改革や業務効率化の取り組みにより、業界全体の意識が徐々に変わりつつあります。

広告業界の業績ランキング(2020年)
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転職・就職に役立つ業界天気図一覧(2022年)
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