証券会社の業界研究


証券会社は株や債券の売買を取り次ぐだけではなく、企業の資金調達において重要な役割を担っています。

インターネットの普及は、証券業界においても影響が大きく、証券会社のビジネスを一変させました。

証券会社の転職・就職で押さえておきたい業界の動向、業績ランキング、採用市場をご紹介します。

証券業界の最新動向(2019年)

証券業界とは

証券業界は「取引所」「証券会社」「投資家」で成り立っています。「証券会社」は個人向けに株式や金融商品売買を取り次ぎ、法人向けに自社株式の引き受け(市場資金調達支援)や企業買収・合併(M&A)の仲介などを行います。

証券業界のグループ

  • 独立系大手
  • メガバンク系
  • 準大手・中堅
  • ネット証券

独立系大手

銀行や財閥とつながりがない証券会社は「独立系」と呼ばれています。

野村ホールディングス

業界最大手。法人、リテール共にトップです。

  • 従業員数:28,048人
  • 平均年齢:42歳

大和証券グループ本社

業界2位。リテールに強みがあります。

  • 従業員数:14,791人
  • 平均年齢:42歳

メガバンク系大手

グループ企業として銀行とつながっている証券会社のことを「メガバンク系(銀行系)」といいます。

SMBC日興証券

三井住友フィナンシャルグループ。

  • 従業員数:10,574人

みずほ証券

みずほフィナンシャルグループ。

  • 従業員数:7,554人

三菱UFJ証券ホールディングス

三菱UFJフィナンシャルグループ。

準大手・中堅証券

大手にはない金融商品で存在感を発揮しています。

準大手

  • 岡三証券グループ
  • 東海東京フィナンシャル・ホールディングス

中堅

  • いちよし証券
  • 岩井コスモホールディングス
  • 丸三証券
  • 水戸証券
  • 東洋証券
  • 藍沢証券
  • 極東証券

ネット証券

ネット証券はリアルな店舗を持たずに、インターネット上で取引を提供する専業証券です。自由な取引時間や格安の手数料でシェアを拡大しています。リテールの中心はネット証券に移行しています。

ネット証券上位

  1. SBI証券:手数料の安さと取引商品の豊富さに強み
  2. 楽天証券:ポイント活用や取扱商品の豊富さに強み
  3. 松井証券:独立系。ネット専業大手
  4. カブドットコム証券:自社開発のシステムが強み
  5. GMOクリック証券:FXに強み
  6. マネックスグループ:海外展開で米国株を強化
  7. 岡三オンライン証券:岡三証券グループ

取引所

証券取引所は、証券市場を運営しています。東京証券取引所グループと大阪証券取引所を統合して「日本取引所グループ」に集約されました。

日本取引所グループ

  • 東京証券取引所(現物株)
  • 大阪証券取引所(デリバティブ)
  • 日本証券クリアリング機構
  • 東京証券取引所自主規制法人

証券業界の業績ランキング

売上高

順位 企業名 年商(百万円)
1 野村證券 689,812
2 SMBC証券 376,016
3 大和証券 358,835
4 みずほ日興証券 326,755
5 三菱JFJモルガン・スタンレー証券 261,997
6 野村アセットマネジメント 142,447
7 モルガン・スタンレーMUFG証券 117,038
8 ゴールドマン・サックス証券 113,403
9 アセットマネジメントOne 105,165
10 SBI証券 102,843
11 BNPパリバ証券 100,000
12 JPモルガン証券 96,000
13 日本ビルファンド投資法人 84,250
14 大和証券投資信託委託 83,244
15 三菱UFJ国際投信 78,195
16 野村不動産マスターファンド投資法人 76,278
17 日興アセットマネジメント 76,008
18 東海東京証券 73,679
19 ドイツ証券 67,808
20 日本リテールファンド投資法人 63,934

純利益

順位 企業名 純利益(千円)
1 野村證券 76,439,000
2 大和証券 64,436,000
3 SMBC日興証券 57,754,000
4 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 33,060,000
5 みずほ証券 32,161,000
6 SBI証券 32,045,000
7 日本ビルファンド投資法人 29,364,272
8 野村不動産マスターファンド投資法人 26,380,396
9 野村アセットマネジメント 24,840,000
10 日本リテールファンド投資法人 24,464,000
11 ジャパンリアルエステイト投資法人 23,818,000
12 ユナイテッド・アーバン投資法人 22,639,170
13 モルガン・スタンレーMUFG証券 19,677,000
14 日本プロロジスリート投資法人 19,202,668
15 オリックス不動産投資法人 17,314,000
16 大和ハウスリート投資法人 15,936,140
17 アセットマネジメントOne 15,650,211
18 ゴールドマン・サックス証券 15,358,000
19 インヴィンシブル投資法人 14,606,194
20 ジャパン・ホテル・リート投資法人 14,005,000

営業利益率

順位 企業名 営業利益
1 ESR 68.9
2 大和リアル・エステート・アセット・マネジメント 63.1
3 スプリング・インベストメント 61.4
4 日土地アセットマネジメント 58.5
5 松井証券 57.5
6 スパークス・アセット・マネジメント 54.5
7 さわかみ投信 53.5
8 トーセイ・アセット・アドバイザーズ 47.7
9 SBI証券 43.9
10 三井物産オルタナティブインベストメンツ 35.7
11 カブドットコム証券 32.4
12 極東証券 31.0
13 今村証券 26.6
14 いちよし証券 25.8
15 モルガン・スタンレーMUFG証券 24.5
16 立花証券 24.1
17 大和証券 23.8
18 SMBC日興証券 22.6
19 大和証券投資信託委託 22.1
20 野村アセットマネジメント 21.9

(帝国データバンク『全国企業あれこれランキング2019』より)

証券業界の採用市場

証券業界の求人・転職

証券業界では少額投資非課税制度「NISA(ニーサ)」を契機として、個人投資の関心が高まっています。証券会社ではリテール部門の強化に向けて、営業系の中途採用が活発です。

証券業の給与

区分 20~24歳 25~29歳 40.7歳(平均)
所定内労働時間 163時間 162時間 161時間
残業 17時間 28時間 12時間
月収 281,600円 387,400円 592,000円
年間賞与等 280,700円 1,332,400円 2,526,600円
年収 3,659,900円 5,981,200円 9,630,600円

(厚生労働省「平成29年賃金構造基本統計調査」より)

証券会社の主な職務

証券業界では、さまざまな部門で専門性の高い職務を担っています。

リテール

  • フィナンシャルプランナー
  • 投資アドバイザー

ホールセール

  • コンサルタント
  • 法人営業

専門サービス

  • 金融商品開発
  • 投資銀行

ディーリング

  • トレーダー
  • リスク管理

調査部門

  • エコノミスト
  • ストラテジスト
  • アナリスト

サービス支援

  • スーパーバイザー
  • 販売促進

転職・就職のためのスキルアップ


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まとめ

証券業界ではネット証券が急成長し、デイトレードなど新しい投資スタイルも誕生しました。証券会社のビジネススタイルも大きく変わり、リテール部門を強化する動きにより、中途採用にチャンスがあります。未経験・第二新卒の採用に意欲的な証券会社もあります。

転職・就職に役立つ業界天気図一覧(2019年)
採用市場と密接に関わる企業の業績。業界の動向は転職活動を進めるうえで、重要な情報のひとつです。2019年度の主要業界天気図を一覧にしました。

 

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