特定理由離職者とは

キーワード解説

特定理由離職者

特定理由離職者とは、期間の定めのある労働契約の期間満了により、契約の更新がなく離職した人や正当な理由のある自己都合により退職した特定受給資格者以外の人のことです。

特定理由離職者に該当すると、雇用保険の基本手当(いわゆる失業保険)の受給要件が通常の被保険者期間12ヵ月以上(離職以前2年間)から被保険者期間6ヵ月以上(離職以前1年間)に緩和されます。

また基本手当の所定給付日数が手厚くなる場合があります。

特定理由離職者に該当するかどうかは範囲が定められていて、個別のケースごとにハローワークが判断し、決定します。

個別にハローワークへの確認が必要になります。

期間の定めのある労働契約の期間が満了し、かつ、その労働契約の更新がないことにより離職した人

有期雇用の契約社員が期間満了で退職した場合、特定理由離職者に該当します。

契約の更新を希望したにもかかわらず、その更新についての合意が成立するに至らなかった場合に限られます。

期間満了による退職であっても、内容によっては特定受給資格者に該当する場合があり、その場合は特定受給資格者の取り扱いになります。

雇い止めの場合は、特定受給資格者に該当します。

正当な理由のある自己都合により離職した人

会社を辞めざるを得ない正当な理由で自己都合退職した人は、特定理由離職者に該当します。

ハローワークでは、離職者が持参する資料と離職票の離職理由とをつきあわせて、特定理由離職者に該当するかどうかを個別に判断します。

  1. 体力の不足、心身の障害、疾病、負傷、視力の減退、聴力の減退、触覚の減退等により離職した人
    【持参する資料】医師の診断書など
  2. 妊娠、出産、育児等により離職し、雇用保険法第20条第1項の受給期間延長措置を受けた人
    【持参する資料】受給期間延長通知書など
  3. 父もしくは母の死亡、疾病、負傷等のため、父もしくは母を扶養するために離職を余儀なくされた場合または常時本人の看護を必要とする親族の疾病、負傷等のために離職を余儀なくされた場合のように、家庭の事情が急変したことにより離職した人
    【持参する資料】扶養控除等申告書、健康保険証、医師の診断書など
  4. 配偶者又は扶養すべき親族と別居生活を続けることが困難となったことにより離職した人
    【持参する資料】転勤辞令、住民票の写し、健康保険証など
  5. 次の理由により、通勤不可能または困難となったことにより離職した人
    (a) 結婚に伴う住所の変更
    【持参する資料】住民票の写しなど
    (b) 育児に伴う保育所その他これに準ずる施設の利用又は親族等への保育の依頼
    【持参する資料】保育園の入園許可書など
    (c) 事業所の通勤困難な地への移転
    【持参する資料】事業所移転の通知、事業所の移転先がわかる資料など
    (d) 自己の意思に反しての住所または居所の移転を余儀なくされたこと
    【持参する資料】住居の強制立ち退き、天災等の事実を証明できる書類
    (e) 鉄道、軌道、バスその他運輸機関の廃止または運行時間の変更等
    【持参する資料】運輸機関の廃止や運行時間の変更に係る書類
    (f) 事業主の命による転勤または出向に伴う別居の回避
    【持参する資料】転勤辞令、申立書、住民票の写し、健康保険証など
    (g) 配偶者の事業主の命による転勤若しくは出向または配偶者の再就職に伴う別居の回避
    【持参する資料】転勤辞令、住民票の写しなど
  6. その他「特定受給資格者の範囲」の解雇などによる離職に該当しない企業整備による人員整理等で希望退職者の募集に応じて離職した人等

参考:ハローワークインターネットサービス

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特定理由離職者の受給要件は自己都合退職より緩和されている
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