退職金

キーワード解説

黒板と虫眼鏡

退職金とは

退職金とは、従業員の退職にあたって、企業から退職者に対して支払われる費用の総称です。

退職手当、退職一時金、退職給付などと呼ばれることもあります。

退職金制度は任意の制度ですので、退職金を支給するかどうかは企業が自由に決めることができます。

退職金制度がない企業もたくさんあります。

退職金は就業規則に支給の条件が明確になっている場合に賃金とされ、企業には退職金の支払い義務があることになります。

慣習として退職金を反復継続して支払っている場合には、就業規則に記載がなくても企業は退職金を支払わなければならないと考えられます。

正社員として一定の期間勤務すれば、必ず退職金が支給されるというわけではありませんので、退職する前には就業規則や退職金規程を確認しておきましょう。

退職金規程

退職金制度がある場合には、就業規則に記載する必要があります。

就業規則とは別に退職金規程として作成されることも多くあります。

  1. 適用範囲
  2. 支給要件
  3. 支給額
  4. 勤続月数の計算
  5. 退職金の不支給・減額
  6. 支払の時期および方法
  7. 控除
  8. 遺族の範囲および順位
  9. 退職金の返還
  10. 改定

退職金の支給対象

退職金制度が任意の制度ですので、退職金を支給する対象者の範囲も企業が自由に決めることができます。

退職金制度を人材確保や早期離職防止のために設けているでは、対象者の範囲を雇用期間の定めのない社員(正社員)に限定している企業が多くなっています。

退職金の支払い時期

退職金はあらかじめ就業規則などで支払時期を定めていれば、その支払時期に支給すればよいことになっています。

定められていない場合には、請求してから7日以内に支払われなければなりません。

退職金の支給額

退職金の支給額を計算する方法として代表的なものは、基本給などに勤続年数別の支給率を乗じて算定する方法です。

この方法は年功序列制など長く勤務することのインセンティブとなります。

中途採用の増加や雇用形態の多様化などを背景に、勤続年数別の計算方法から毎年ポイントを付与し退職金を決める方法に見直しを行う企業が増えています。

退職金の不支給・減額

退職金は自己都合退職会社都合(退職)など退職事由によって金額に差があり、懲戒解雇の場合には支給されなかったり、減額されることがあります。

また同業他社への転職など競業避止義務違反にもとづき、退職金を不支給にしたり、減額する企業もあります。

退職金の相殺

企業に損害を与えたことを理由に退職金の支払いが拒否されるケースがあります。

退職金と損害賠償の相殺に従業員が同意した場合には、限度額の範囲内で相殺が認められることになります。

退職金の税金

退職金は所得税の「退職所得」として課税されます。

退職所得は他の所得と合計せずに退職所得に税率をかけて計算する分離課税です。

退職金についての住民税はかかります。

退職した年の1月1日現在の住所地で、分離課税により徴収されます。

退職所得の計算方法

(収入金額 - 退職所得控除額)× 1/2 = 退職所得の金額

勤続年数(A)退職所得控除
20年以下40万円×A(80万円に満たない場合には、80万円)
20年超800万円+70万円×(A-20年)
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  • 退職金は支給条件が明確なものは賃金として保護される
  • 退職金には賃金の後払い的性格もある
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